私的2019年振り返りとIT業界の動向

大晦日ということで今年もいよいよ終わりですね。
2019年は個人的には昔ながらのSIerからWeb系(広い意味の)に転職したこともあり思い出深い年になりました。
仕事でもプライベートでも新しい技術に触れる機会が増えエンジニアとしての底上げができた一年だったと思います。

さて、IT業界は1年足らずですぐに情勢が変わります。
今年私的に感じた業界の変化を書いていきます。

SIerの崩壊?

SIerは崩壊する崩壊するとさんざ言われてますが、今年も持ち応えたみたいです。
ただ、F社のような大手は痛みを伴う改革を行ってる印象を受けますし、最近はパブリッククラウドへのシステム導入にも積極的に乗り出してるSIベンダーが増えている印象を受けます。

Web系もWeb系でいままで食い扶持にしていたような単純なサイト構築は、パブリッククラウドのおかげでユーザー企業に簡単に内製化されてしまいます。

太い自社サービスを持たないWeb系企業はメソッドは違えどパブリッククラウドを使って結局SI事業のようなことをすることになり、お互いのパイを奪い合うようになっていくんじゃないかなーと思います。

DX(デジタルトランスフォーメーション)というワードも出てきました。
いまいちバズワードくさいと思ってますが、「ITを使ってヒト、モノ、コトを再編成して新たなビジネス価値を創出すること」と理解しています。

ただの御用聞きじゃなくてDXの提案、アシストができることがこれからのSIに求められることになっていくんですかね。
まだまだ御用聞きが欲しいユーザー企業も多いと思いますが…。

SaaSの進出

モチベーションクラウドなどのSaaSサービスのテレビCMを最近よく目にするようになりました。
実際、社内システムやツールはどんどんSaaSに置き換えられていくでしょう。
SaaSになれば業務も標準化するのでRPAの導入も進みバックオフィス業務も削減されていくと思います。

残るシステム屋の食い扶持は絶対に変えられない(と現場が思ってる)基幹業務部分ですが、それもいつまでオーダーメイドで作り続けるのか…。
業務システムもやっすいSaaSが出てくれば一気にひっくり返る気がしなくもないです。

やっぱりクラウド

やっぱりクラウドは伸びました。
もはやAWSの一強ではなく、Azure、GCPやIBM、Oracle、アリババまで出てきて群雄割拠状態です。
どのベンダも他社より優位性を出すためにどんどん新しいサービスを打ち出してます。


業務システムですらクラウドに置くことが検討され、実現している中、SIerが自社DCを持ってることはもはや何の優位性にもなりません。

ただ、クラウドベンダーにロックインされることへの危機感が強まってることも確かなのでそこのニーズを抑えたサービスが市場を席捲することになるのかな、と。

やっぱりAI

AI技術も身近になってきました。

これまではなんかスゲーんだなあくらいの、遠い世界のスーパーエンジニアが取り組んでるイメージだったのが、開発ツール、データセットのオープン化やクラウドサービスのバックアップが付くようになり一気に身近になりました。

そろそろ勉強しないとやばいよね…。

キャッシュレス決済の普及

普段の生活の中のITでいうと、なんといってもキャッシュレス決済が広く普及した一年だったと思います。
使えない店もだいぶ減って、一日中財布を開かない日も増えてきました。

一昨年は今頃仮想通貨でみんな決済するようになってると思ってたんですが、こちらはすっかり下火ですね…。
2019年は今まで来るぞ来るぞと言われてきたITテクノロジーがとうとう堰を切って一般企業、社会に流れ込んできた印象を受けました。

いちエンジニアである私の生存戦略としては、この波に乗りつつ過去のレガシー資産とともに埋没していかないようにすることですね。

2020年はどんなブレイクスルーが起きるのでしょうか。

それでは、よいお年を。