マネージャーが産後パパ育休を取得してみた

はじめに

私事ですが、今年の3月に第一子が生まれ、かねてより計画していた産後パパ育休を3月~4月(間に1週間復帰)で取得してきました。

産後パパ育休とは

産後パパ育休は、2022年10月1日から施行されたばかりの新しい育休制度です。 産後パパ育休と普通の育休との違いは下表です(一部抜粋)。
産後パパ育休
育休とは別に取得可能
育児休業制度
申出期限原則休業の2週間前まで原則1か月前まで
対象期間
取得可能日数
子の出生後8週間以内4週間まで取得可能原則子が1歳(最長2歳)まで
分割取得分割して2回取得可能分割して2回取得可能
休業中の就業労使協定を締結している場合に限り、労働者が合意した範囲で休業中に就業することが可能原則就業不可
参照 通常の育休よりも申出期限が緩いため、出産予定日が変更になっても調整しやすく、産後のドタバタのタイミングで取得でき、期間が短い。
さらに、労使協定によっては完全に休業しなくてもよいので、よりライトに取れる育休といえるでしょう。 私は3月27日から4月7日に2週間取得して、その後1週間復帰して、また2週間4月15日から4月28日まで取得しました。 育休と同じく、休業開始時の月額賃金の67%相当の給付金が支給されます。
これに社会保証料が免除されて実質80%くらいになります。 さらに今後手取り100%になるよう少子化対策として検討している最中だそうです。

ですが支給にはタイムラグがあるので1か月は無給でも平気なように貯蓄バッファを持っておくのが吉です。

私について

現在私はSIerでマネージャーとして主にエンジニア部隊のマネジメント業務をしています。
開発プロジェクトもいくつか掛け持ちしていますが、基本的にはPMOポジションでアドバイスやモニタリングに従事しています。 育休前はもっと前線に出てプレイングマネージャーをしていたのですが、育休取得前に前線からは退いて復帰後もバックアップを中心に仕事をしています。
手を動かす機会が減って、ちょっと物足りない気持ちはあります…。

なぜ産後パパ育休を取得しようと思ったか

第一子で出産子育ての経験がなく、夫婦とも両親が遠方で気軽にサポートを受けられなそうだと考えていました。
なので、育休は子供ができたらとりたいなと前々から話していました。 いざ妊娠がわかった時、なかなか今の私の立場で1年近くも離れるのは難しそうだなと考えていたところ。
産後パパ育休の存在を知り、これなら短期間で取りながら一番大変な時期をフォローできるんじゃないかと思いました。

育休を取るためにやったこと

取るための根回しは育休取得を上長に伝えた時から半年かけてじっくり行いました。 自分がコアプレイヤーになってしまっているプロジェクトを引き継がなければいけないので。
スキトラのための勉強会を定期的に行ったり、お客さんには早い段階で育休を取ることを伝えて後任の紹介と打ち合わせなどでの発言を促し、私よりも後任者を頼るようにしてもらいました。 もちろん私が引き継ぎを行う、努力より引き継ぐ方の負荷が高いため協力してくれたメンバーには頭が上がりません。

育休中はどう過ごしてた

育休中は奥さんと協力しながら(母親に比べて父親ができることは少ないですが)子育てや家事に 育休中はふと仕事の状況が心配になることがありましたが、Slackやメールを見るのをぐっとこらえて(育休に入る前に全部オフラインステータスにして通知が来ないようにしました)目の前の育児に専念するようにしました。 とはいえ時事情報は気になるのでIT系のトレンドは空き時間にチェックしていました。
何がつらいって同僚とIT系のニュースやネタを語れないことが辛かったです。

復帰後と子育て

復帰後はしばらくの間以前のペースで頭を回転させるのにしばらく苦労しました。
私のように短期間でもこうなのですから、一年休んだ時の職場復帰の不安だろうなと思いました。 リモートワークのおかげで復帰後も奥さんを適宜サポートしながら働くことができています。

さいごに

今回育休を取得し、子育てしながらの仕事の両立は決して自分一人どうにかなるわけじゃなく、パートナーとの支え合い、両親、親しい友人の助け、上司、部下、同僚のサポート、クライアントの理解、それらがあってこそ達成できると実感しました。 今まさに少子化で国も色々対策していますが、国だけじゃなく、会社、職場、地域、一人一人が子育てをフォローしていく機運が高まっていくことが重要ではないかと思いました。